授賞式写真

第31回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者 発表 / 第23回若手芸術家奨励制度 発表

2019年 9月 17日

世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞(公益財団法人 日本美術協会主催)の第31回受賞者が、9月17日(日本時間17日18時報道解禁)、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ローマ、ベルリン、そして東京の各都市で発表されました。

今年の受賞者には、アパルトヘイトなどを主題に、木炭の素描をコマ撮りした「動くドローイング」を始め、コラージュ、彫刻の制作や、演劇、オペラの演出家、舞台美術家としても活動するウィリアム・ケントリッジ、疎外された人間の苦しみや、政治的な抑圧、ジェンダーの問題など様々な社会的矛盾を、パフォーマンスや映像、インスタレーション、彫刻を通じて表現してきたモナ・ハトゥム、研究所、博物館、学校など営利目的でない建物を中心に、時間をかけて素材、形態を分析し、“手造り感”のある空間を創り出す建築家夫妻、トッド・ウィリアムズ&ビリー・ツィン、13歳でヘルベルト・フォン・カラヤンに見いだされ、多彩な音色、完璧な技巧、卓越した表現力、豊かな音楽性の全てを兼ね備えた演奏で、グラミー賞4回受賞の「ヴァイオリンの女王」アンネ=ゾフィー・ムター、14歳で五代目坂東玉三郎を襲名して以来、歌舞伎界を背負って立つ立女形として活躍し、海外アーティストとのコラボレーションや、演出家、映画監督など歌舞伎の枠を超えて活動する坂東玉三郎の各氏が選ばれました。

また、同時に発表された第23回若手芸術家奨励制度の対象団体には、クラシック音楽に触れる機会の少ないフランスの貧困地域や地方の子供を対象に、無料で楽器を貸し出し、週4時間、3年間のレッスンを行うフィルハーモニー・ド・パリの音楽教育プログラム「デモス」が選ばれました。

 

以下、受賞者名よりプロフィールをご覧になれます。

 

第31回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者

■ 絵画部門    ウィリアム・ケントリッジ (南アフリカ)

■ 彫刻部門    モナ・ハトゥム (イギリス)

■ 建築部門    トッド・ウィリアムズ & ビリー・ツィン (アメリカ)

■ 音楽部門    アンネ=ゾフィー・ムター (ドイツ)

■ 演劇・映像部門 坂東 玉三郎 (日本)

 

第23回 若手芸術家奨励制度 対象団体

デモス(フィルハーモニー・ド・パリ)= フランス

 

なお、授賞式典は、日本美術協会総裁の常陸宮殿下、同妃殿下ご臨席のもと、10月16日(水)に東京・元赤坂の明治記念館で行われ、5部門の受賞者には、それぞれ顕彰メダルと感謝状、賞金1500万円が贈られます。若手芸術家奨励制度の対象団体には、9月17日(火)、パリでの発表記者会見の席上、奨励金500万円が贈られました。