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第15回(2011年) サウスバンク・シンフォニア

[ 選考担当 ] クリストファー・パッテン国際顧問

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2002年に創設された、若手音楽家によるロンドンの交響楽団。毎年、32人の若手音楽家がさまざまな音楽学校からオーディションで選抜され、奨学金の補助のもと、フルタイムの楽団員として一年間の訓練を受ける。イギリスだけではなく、欧州各国やオーストラリア、ニュージーランド、日本を含むアジア各国など、海外からのメンバーが3割を占める。

  音楽監督のサイモン・オーヴァーは「仕事が十分になく、音楽の道を断念することになりかねない若手音楽家に、演奏の機会を与えると共に演奏家のネットワークを作り、多くの人々と出会う機会を与える場として出発した」と語る。

一年間のうちに初期バロック音楽から現代音楽まで、交響曲、室内楽からソロ作品までの多種多様な音楽を経験できるのが特徴。

メンバーは王立歌劇場、ナショナル・シアターなどで公演し、テレビ出演も多い。毎年、イタリアのアンギアリ音楽祭にも参加、著名な指揮者との共演も多い。卒業生のほとんどがプロのオーケストラなどで活躍している。

サウスバンクは、テムズ川にかかるウォータールー橋南端の一帯を指し、ナショナル・シアターなどがある文化地域で、同楽団の事務所も、その一角に立つセント・ジョン・ウォータールー教会の地下室にある。リハーサルも教会の礼拝堂で行い、また、毎週木曜日の夕方には、この礼拝堂で「ラッシュアワー・コンサート」と銘打って、誰でも気軽に立ち寄れる無料のコンサートを開催している。

スタッフは12人で、毎年必要な資金75万ポンド(約1億円)はすべて民間の寄付で賄っている。創立10周年の来年には、フランス、イタリア、アメリカ、オーストラリアなどへのコンサート・ツアーを予定している。