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「世界文化賞」国際顧問にフランス企業家のピノー氏

2008.10.16

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フランスの企業家で、世界有数の現代美術コレクターでもあるフランソワ・ピノー氏が、「高松宮殿下記念世界文化賞」(財団法人 日本美術協会主催)の国際顧問に2008年10月16日付で就任しました。
フランスの国際顧問は、フランス元首相のレイモン・バール氏が務めていましたが、同氏は2007年8月に逝去されました。ピノー氏はその後任として、フランス推薦委員会を主宰し、2009年から受賞候補者の推薦を行います。
フランソワ・ピノー 氏の略歴
Mr. François Pinault (1936年8月21日生まれ、72歳)
ピノー氏は、フランスの大手小売・高級品グループ、PPRの創業者。フランス証券取引所の上場企業、PPRの傘下には、ファッション界のグッチグループ(グッチ、イヴ・サンローラン、バレンシアガなど)があります。また、一族の持ち株会社「アルテミス」を通じて、英老舗オークション会社のクリスティーズや、ボルドーのワイン園などを所有しています。
ピノー氏は、世界有数の現代美術コレクターとしても知られています。2005年には、所有コレクションの展示場として、ヴェネチアのパラッツォ・グラッシ美術館を買収。安藤忠雄氏による改装で2006年にオープンし、ピノー・コレクションを常設展示しています。
また、2007年には、ヴェネチアの17世紀の歴史的建造物「プンタ・デラ・ドガーナ」を美術館に再生する計画を委託されました。ここにはピノー・コレクションが常設展示されますが、これも安藤忠雄氏が改装を手掛け、2009年にオープンします。
ピノー氏は「アートレビュー」誌上で、「近代美術に最も影響のある人物第1位」に選ばれています。