第13回受賞者アーサー・ミラー氏メダル伝達式
昨年の第13回演劇・映像部門の受賞者アーサー・ミラー氏に対する記念メダル伝達式が9月3日、ニューヨークのジャパン・ソサエティーで行われ、日本美術協会から出席した清原武彦理事(サンケイ新聞社社長)がメダルを手渡した。
ミラー氏は「セールスマンの死」などで知られる米国の劇作家。授賞式は昨年10月東京で開催されたが、ミラー氏は写真家のインゲ・モラス夫人の看護にため来日できず、一年遅れの伝達式となった。あいさつでミラー氏はまず、今年1月に死去した夫人のことに触れ、「日本文化を深く理解しており、夫の私も日本の伝統から学ぶことを望んでいた」と語った。
また、自身の作品が文化や生活習慣の違う日本などで演じ続けられていることへの喜びを表明。シェークスピアの戯曲「ハムレット」を例に挙げ、芸術作品を生み出した政治的、社会的状況は廃れても、「作品は世代を超えて生き残る」として、文化の違いや時代を超越する芸術の力を強調した。伝達式には、米国国連協会会長で世界文化賞国際顧問のウィリアム・ルアーズ氏や、音楽部門の第13回受賞者でジャズ・サックス奏者のオーネット・コールマン氏らも出席した。