第30回
2018年
建築部門
Christian de Portzamparc
クリスチャン ・ ド ・ ポルザンパルク
50歳の若さで、フランス人として初めて「建築のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞するなど、フランスを代表する建築家・都市計画家。大胆なデザインと芸術的アプローチ、水彩画の画家としての側面を活かした想像力豊かな作風が特徴。パリやニューヨークで建築を学び、ミッテラン大統領(当時)のプロジェクトで、複数のコンサートホールや音楽博物館、居住区などを備えた『音楽都市』(1995)で一躍有名に。代表作に福岡市の『ネクサス集合住宅』(1991)、ニューヨークの超高層ビル『LVMHタワー』(1999)、コンサートホール『フィルハーモニー・ルクセンブルク』(2005)、リオデジャネイロの複合文化施設『芸術都市』(2013)、パリ郊外の屋内スタジアム『パリ・ラ・デファンス・アリーナ』(2017)など。現在、中国の『蘇州文化センター』(2019完成予定)に力を入れている。
略歴
50歳の若さで、フランス人として初めて「建築のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞するなど、フランスを代表する建築家・都市計画家。大胆なデザインと芸術的アプローチ、水彩画の画家としての側面を活かした想像力豊かな作風が特徴で、とりわけ音楽施設の設計で高い評価を得ている。
パリの国立高等美術学校「エコール・デ・ボザール」でシステマティック・デザイン(組織的設計)を学ぶ。1966年には米ニューヨークに移住。コロンビア大学で建築を学び、1969年にエコール・デ・ボザールを卒業。1980年に自分の事務所を設立し、建築家としての活動を本格化させた。
もともと絵画や彫刻に興味があったが、建築家を志したのは「ル・コルビュジエ(近代建築の巨匠)の線画に感動した」からだ。彼はコルビュジエ的なモダニズムとは異なり、都市空間と人間との関わりを重視する建築で評価を高めた。
パリの『オートフォルム街の集合住宅』(1979)など、1970年代後半から頭角を表し、ミッテラン大統領(当時)のプロジェクトで、複数のコンサートホールや音楽博物館、居住区、スポーツ施設などを備えた『音楽都市』(1995)で一躍有名に。
このほか、福岡市の『ネクサス集合住宅』(1991)、ニューヨークの超高層ビル『LVMHタワー』(1999)、ベルリンの『フランス大使館』(2003)、ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートホール『フィルハーモニー・ルクセンブルク』(2005)、リオデジャネイロの複合文化施設『芸術都市』(2013)、パリ郊外の屋内スタジアム『パリ・ラ・デファンス・アリーナ』(2017) などが代表作。現在は中国の『蘇州文化センター』(2019完成予定)に力を入れている。
都市内における建物の「位置」を重視してきたが、最も気をつけるのは、「空間にせよ形にせよ光にせよ、心地よさと使いやすさを常に結びつけること」だという。「これまであった空間とどう調和を保つか、美しさを追求するだけでは成就できません。住んでみて幸福感を持てるようなスペースを作り出すのが肝要」
国立の特別高等教育機関「コレージュ・ド・フランス」に2006年に新設された芸術創造講座の教授として、建築を「知の領域」の最先端に引き上げる役割も果たした。建築家・都市計画家のエリザベート夫人(ブラジル出身)と共同事務所を構えている。
略歴 年表
『カフェ・ボブール』(パリ)
『ブールデル美術館』(フランス・ブールデル)
AIA名誉会員
『フィルハーモニー・ルクセンブルク』(ルクセンブルク)
『ルネッサンス・ホテル』(パリ)
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クリスチャン・ド・ポルザンパルク
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パリの建築事務所にて
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『音楽都市』の回廊
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『フィルハーモニー・ルクセンブルク』
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『フィルハーモニー・ルクセンブルク』の室内楽ホール
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『ホテル・ルネッサンス』
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『パリ・ラ・デファンス・アリーナ』